症状
骨の成長がまだ十分でない学生に多く発症する疾患です。太腿の全面にある大腿四頭筋が膝の下の骨の部分を過剰に引っ張ることでこの部位に、炎症、部位剥離、微小裂離骨折が生じる疾患です。多くの場合、膝の下の骨が出張ってきます。
そのため、この大腿四頭筋を運動時や歩行時に使う場面で痛みが出現してきます。
原因
小学生高学年から中学生にかけて激しいスポーツを行っていると発症しやすい疾患になっています。この時期は骨の成長が活発に行われています。特に、膝の下には骨端線(成長軟骨)という骨が成長していく上で重要な柔らかい骨の線があります。この線がある間は、骨が成長を行っているということになります。この線は、20歳前に無くなる方が多いです。
この柔らかい骨の部位に大腿四頭筋が付着しており、大腿四頭筋は過剰に使う、反復して使うなどをスポーツや生活の中で行っていると、この柔らかい骨が引っ張られて上記の症状を示すことになります。
治療
物理療法による疼痛の緩和や骨成長の促通などを行い患部の修復を促していきます。また筋の成長に比べて骨の成長は早く、筋肉の長さが足りなくなったり、硬くなったりして骨端線に強く牽引力がかかりますので、大腿四頭筋の柔軟性の獲得、筋の長さの獲得を理学療法にて徒手的に行っていきます。
また、身体の重心が後ろにあると大腿四頭筋が過剰に働きやすい環境になってくるため、姿勢や動きの改善を行う必要があります。これらのことにより症状の改善と再発の予防を行っていきます。
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